私がフィードバックを伝えたい理由

私がフィードバックを伝えたい理由
濵桜コンサルティングの松田史子です。
 
成長のためのフィードバックの話を
ずっとお伝えしていますが
 
フィードバックの効果はわかるけど
できればやりたくないなぁと思う方は
やっぱり多いと思っています。
 
なぜなら私自身、初めてフィードバック
を受けた当初はネガティブな印象だった
からです。
 
今回は、そんな私がフィードバックを
お伝えしたいと思うに至る経緯について、
書いてみたいと思います。
 
 
 
私とフィードバックとの出会いはやはり、
ここで何度もお伝えしている
「成長文化」を持つGAP社で働いていた
頃に遡ります。(90年代の話です)
 
フィードバックは
GAP社では、最初に学ぶスキルとして
誰もが毎日頻繁に行っていましたが
当時の私には、初めて聞く言葉でした。
 
研修で説明を受けたものの、そもそも
フィードバックに対する概念がないため
本来の意味が良くわからないまま
毎日シャワーのように浴びることに
なったことから、私のフィードバック
体験はスタートしました。
 
そもそも、よく意味が分からないので
 
まず、職場の先輩社員がいつもオープン
にコミュニケーションしていることから
 
フィードバックってコミュニケーション
を積極的にとること?と思いました。
 
次に、研修で「気づいたことは、どんどん
何でもフィードバックしてください」と、
言われるようになり、
 
フィードバックは「感想」を伝えること?
と、ふわっと思うようになりました。
 
しかし、研修が進み、実践的になり、
コンストラクティブ・フィードバックを
シャワーのように浴びることになると、
フィードバックに対するふわっとした
イメージが、がらりと変わっていきます。
 
例えば、毎日2人組で店舗の巡回をする
時間がスケジュールされていましたが、
その1時間はマンツーマンで先輩バディ
から私のパフォーマンスに対して、こと
細かく具体的に、できていないことに
対してフィードバックされる時間でした。
 
幸い、GAPの先輩たちはフィードバック
が上手かったので、「怒られてる」とは
思いませんでしたが、成長のためとは
いえ、大人になってからの大量の率直な
フィードバックには心を削られました。
 
その結果、弱い私は、
フィードバックは「注意される」ことで
「恥ずかしい」し「受けたくない」し
「できない人と思われてるみたいでイヤ」
「逃げたい」と思うようになるのですが
 
マンツーマンのフィードバックタイムは
1日に複数回あり、逃げる隙はなし(涙)

もちろん、それ以外の時間でも常に
フィードバックをもらい続けるのです。
 
今思えば、驚くほど丁寧な指導です。
ですが、これまでこんなに密に教えても
らった経験がないので、あまりの密度に、
当時はいつも見張られているような、
息が詰まるような思いがしたものです。
 
「えらいところに入ってしまった」
「こんな感じでやっていかれるかな」
 
と思い、挫折しそうな毎日。
 
ところが、この後、
自分に変化が起きました。
 
あまりのフィードバックのイヤさに、
「早く(フィードバックされないように)
一人前になろう」と心に決めた私は
「ここまで成長したい」と自分で目標を
定め、目指すようになりました。
 
そうなると今度は、上司先輩たちに
「フィードバックして欲しい」と
自分から思うようになっていったのです。
 
なんということでしょうか。
あんなにイヤだったのに。

それは、
 「周りに(一方的に)指導される」から
「自分自身の意思で成長する」へ、
認識が変わった瞬間でした。
 
それまで受け身だった私が、この時、
一人前に成長するという目標のためには、
周りからフィードバックをもらうことが
不可欠だと気づき、フィードバックに
対する自分の認識が変化したのです。
 
意識が変わると、フィードバックは
「成長させてくれる言葉」に変わり
大量のフィードバックをもらえることは、
とてもありがたいことに変わりました。
 
成長とは個人的な旅であり、他人の強制
ではなく、自身で選び進むものです。
 
フィードバックは、その成長の旅の途中
でのナビゲーションの役割を果たし、
成長の過程を形作り、導きます。
 
この、「自身の成長の旅」を選ぶまでに、
時間はかかりましたが、私の場合は、
そこからの成長はスピードアップして
いきました。
 
何しろ私の周囲にはフィードバック猛者
達が何人もいて、常にナビゲーション
してくれたからです。
 
たくさんのフィードバックを得て
成長した私は一人前になり、今度は、
フィードバックを与える立場として、
部下育成をするようになりましたが、
それで終了ではありません。
 
その後も、フィードバックはもらい合い、
与え合い、その結果、個人も、組織も
成長していくことを体験で学びました。
 
そして、一度身に着けたフィードバック
のスキルは、GAPを辞めた後も様々な
場所で自分を助けてくれ現在に至ります。

これらの経験が、フィードバックを伝え
たい、私のモチベーションの源泉です。

私のように、追い込まれることなく笑
その人や、組織に合ったペースで
フィードバックがより活用されることで
世の中が元気になることを願います。
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