濵桜コンサルティングの松田史子です。
前回、新入社員研修についてお伝え
しましたが、4月も後半となり、
新人の方にも変化が見えはじめています。
良い変化がみられる人たちには、
必ずある共通点があります。
今回は、そのお話しをしたいと思います。
社会に出たばかりの新入社員ですが
経験のない彼らには「弱み」もありますが
彼らならではの「強み」も当然あります。
では、新入社員の「強み」「弱み」を
考えてみましょう
まずは「弱み」についてです。
・経験の不足
・知識の不足
・やり方がわからない
・実績がない
・人間関係が築けていない
・お金がない
・習慣が身についていない
・当たり前基準がない・・・
なんだか弱みばかりのようですが
新入社員としては自然なことです。
実際には上司や先輩たちは、
「そんなことは目をつぶるから、
新人らしい強みを発揮してほしい」
と期待しているのです。
次に「強み」についてみてみましょう。
・失敗が許される
・教えてもらいやすい
・期待を受けている
・実績で判断されない
・失うものがない(少ない)
・若さと体力がある
・習慣が身についていない
・当たり前基準をゼロから作れる
こうしてみると、
新人の「強み」は実は「弱み」の裏返し
であることが、わかります。
新人には経験や能力がないため、
周囲は失敗に寛容です。
新人はやり方がわからないのが当たり前
だから、教えてもらいやすい立場です。
新人にはまだ実績がないため実績で
判断されません。
そして何よりも重要なのは、
習慣が身についていないから、
新しい習慣をゼロから身に付けること
ができると言うことです。
とはいえ、これらの「強み」は、
いつまでもいかせるわけではありません。
新人時代の「強み」を武器として戦えるの
は長くて「3年」まででしょう。
社会人生活は長いものですが、
新人としての長所を最大限に活かし、
良いスタートを切るための時間は実は
限られています。
「習慣」の意味を辞書で調べると、
「長い間繰り返し行われていて、そうす
ることが決まりのようになっている事柄」
と出てきますが、
これはその人にとって、そうすることが
「当たり前」の状態を指しています。
この「当たり前」の基準を、
社会人としてどのレベルに設定するかが、
これから仕事を行っていく上で
とても重要になってきます。
先日、ある企業の研修でお会いした
新入社員の方々は、メモを取る、気づきや
感想を長文で書けるなど、研修中に書く
文字量の多さが際立っていました。
文字量の多さは、思考量の多さです。
普段研修をしていると、手書きの文字量
には個人差があり、研修を通じて徐々に
書けるようになるものの、最初は
たくさん書けない方も多いのです。
最初から全員が文字量多く書けることは
少ないですよと先方にお伝えしたところ、
その企業の新入社員には、1日の終わりに
その日の学びを振り返りシートに書くと
いうルーティーンがあり、彼らも、入社
以来毎日それを書き続けているとのこと。
見せていただいたシートは記入欄が多く
かなり書かなければいけないつくりです
が、上司コメントの欄もあり、フィード
バックをもらえるようになっています。
最初はなかなか書けず、今でも書くのが
辛い日もあるようですが、それでも毎日
書き続ける習慣が、知らず彼らの思考力
を鍛え、言語化能力を磨いているのです。
彼らの素直で真摯な姿勢もそうですが、
新入社員に振り返りという新しい習慣を
身に着けさせるための、こちらの企業の
取り組み、新人を育てる企業文化にも
感心しました。
彼らにとっては毎日振り返りシートを書
くことは今や「当たり前の習慣」です。
同期、同僚とも同じ習慣を持つことで
長く続く成長サイクルになるでしょう。
この事例に限らず、
良い変化=成長の兆しがみられる人たち
の共通点は大きく2つです。
・新人らしく「とにかくやってみよう」と
意欲を持って自分の行動を変えている
・良い習慣を身に着ける努力をしている
新入社員は、最初はできなくて当たり前。
行動していくうちに、答えが見つかり、
わかることがあります。
「当たり前基準を徹底的に高める」
このことを意識し、良い習慣を身に着け
て欲しいと思います。
【日本の人事部
HRカンファレンス2024春にて講演決定】
この度、
日本の人事部
HRカンファレンス2024春で
特別講演を実施することになりました。
テーマは弊社のメインストリームである
マネジメントについてです。
<テーマ>
「場づくり」マネジメントで自律成長型組織を創る
~メンバーの能力を高めるための成長文化の構築方法~
□2024年5月22日(水)13:50~14:40(オンライン開催)
□無料
詳しくは下記をご確認ください。